⑧ハードチーズ(加熱圧搾チーズ) Les fromages à pâte pressée cuite
■定義■
加熱してから生地を圧搾したチーズ
■解説■
フランス語では「加熱され圧搾された生地のチーズ」という意味ですが、日本では「ハードチーズ」と言われています。
カードを加熱することで収縮させ、ホエイの排出を促し、セミハードチーズより硬い生地を作り出します。水分は40%以下です。さらに水分が35%以下のものを「超硬質チーズ」として別カテゴリに考える場合もあります。
山岳地帯で作られることが多いので、別名「山のチーズ」とも言われます。長期熟成、長期保存を見越して作られるので大型が多く、うまみが凝縮したコクのある味わいが特徴です。1年近く熟成させるとアミノ酸の結晶が白く浮き出てくるので、チーズの旨味を堪能したい方はそれを目印に探すと良いでしょう。
基本的にこのカテゴリに入るチーズはカードを加熱する温度が53度以上のものとされておりますが、イタリア産のチーズで40度程度で加熱するものもあり、それらを「非加熱」として「セミハードチーズ」に分類する場合と、「半加熱圧搾チーズ(Les fromages à pâte pressée demi- c!uite)」という中間のカテゴリを設けて別カテゴリにする場合とがあります。
■このカテゴリに分類される主なチーズ■
パルミジャーノ・レッジャーノ、エメンタール、グラナ・パダーノ、グリュイエール、ペコリーノ・ ロマーノ、コンテ、ボーフォール、アボンダンス、スプリンツ
■Lesson5-9 まとめ■
- ハードチーズとは加熱してから生地を圧搾したチーズを指す。
- カードを加熱することで収縮させホエイの排出を促し、水分は40%以下のセミハードチーズより硬い生地となる。山岳地帯で作られることが多いので、別名「山のチーズ」とも言われ、長期熟成、長期保存を見越して大型が多い。
- ハードチーズはうまみが凝縮したコクのある味わいが特徴で、1年近く熟成させるとアミノ酸の結晶が白く浮き出てくるため、チーズの旨味を堪能したい場合の目印となる。