Lesson5-6 ウォッシュチーズ

⑤ウォッシュチーズ Les fromages à pâte molle à croûte lavée

マンステル( Munster)/hlphoto/Shutterstock.com

マンステール(Munster)/hlphoto/Shutterstock.com

■定義■

表皮を塩水や酒類などで洗って熟成させた、生地がやわらかいチーズ

■解説■

表皮を塩水や酒類(ワイン・ビール等)で定期的に洗うことで雑菌が繁殖しづらい環境を作り、塩分に強いリネンス菌のみを繁殖させます。また洗うことにより表皮を作り出し、中身を保護して熟成を促します。

熟成期間中に何度洗うかは銘柄によって様々です。洗っているうちに表面はうっすらと黄色味がかってきて、時間の経過と共にさらにオレンジ色に変化してゆきます。 表皮はねばり気を帯び、じっとりと湿っていて、独特の鼻に抜けるような刺激的な香りと風味があります。

初心者にはとっつき難いチーズの代表がこの種類ですが、好きな人にはやみつきになる深い味わいがあります。 銘柄によっては表皮が比較的ドライで刺激の少ない、初心者にも食べやすいものもあります。

赤ワインに合うものが多く、赤ワインのために開発されたチーズだと言う方もいます。修道院で開発されたチーズが多く、最古の修道院チーズと言われるマロワールもこのタイプです。

■このカテゴリに分類される主なチーズ■

エポワス、マロワール、ポン=レヴェック、リヴァロ、マンステール、ラングル、ヴァシュラン・モ ン・ドール、タレッジョ、カレ・ド・レスト、ラミ・デュ・シャンベルタン、ピエ・ダングロワ

■Lesson5-6 まとめ■

  • ウォッシュチーズとは、表皮を塩水や酒類などで洗って熟成させた、生地がやわらかいチーズを指す。
  • ウォッシュチーズの製法はその名前の通り、洗うことにより表皮を作り出し、中身を保護して熟成を促していく製法である。表皮を塩水や酒類(ワイン・ビール等)で定期的に洗うことで雑菌が繁殖しにくい環境となり、塩分に強いリネンス菌のみを繁殖させていく。
  • 熟成期間中に何度洗うかは銘柄によって様々で、表面はうっすらと黄色味がかり、時間の経過と共にさらにオレンジ色に変化していく。
  • ウォッシュチーズは、表皮はねばり気と独特の鼻に抜けるような刺激的な香りと風味が特徴で赤ワインに合うものが多く、好きな人にはやみつきになる深い味わいがある。
  • 修道院で開発されたチーズが多く、最古の修道院チーズと言われるマロワールもこのタイプ。