■解説■
今や世界中で作られているカマンベールの元祖がこの「カマンベール・ド・ノルマンディー」です。 まさに世界で一番有名なフランスのチーズと言っても過言ではありません。
一説には1791年にカマンベール村の農夫の妻マリー・アレルさんという方が開発したと言われています。アレルさんは カマンベールの製造・販売に携わる人々の象徴的存在として、ついには1920年にカマンベール村にアレルさんの彫像が建てられるほどになりました。その後、アレルさんの彫像は 1944年のノルマンディー上陸作戦で破損されましたが、現在は再建されています。
以前はただ「カマンベール」という名称でしたが、世界中で同じ名前を冠するチーズが製造されてしまったため、現在では「ド・ノルマンディー(ノルマンディー地方の)」が付いています。
1983年にA.O.C.の認定を受け、製造には必ず無殺菌の生乳を使用することが義務付けられました。殺菌されたミルクしか使用できない日本やアメリカのカマンベールと比べると、カマンベール・ ド・ノルマンディーは白カビの中にノルマンディー地方の風土が生きており、その味わいは奥深く 繊細な美味しさがあります。