Lesson6-8 おすすめチーズ⑧ ロックフォール

ロックフォール Roquefort

Bartosz Luczak/Shutterstock.com

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  • 分類:青カビチーズ
  • 産地:ルエルグ地方(フランス)
  • 乳種:羊乳(無殺菌乳のみ)
  • 熟成期間:3ヶ月以上
  • 形状:円筒型
  • 直径:19~20cm
  • 高さ:8.5~10.5cm
  • 重さ:2.5~2.9kg
  • 脂肪:52%以上
  • 美味しい季節:1年中(秋から春にかけて)

■解説■

ロックフォールはフランス最古のチーズと言われています。誕生したのは2千年以上前だそうですが、とにかくあまりにも古く、いつからこのチーズがあるのか誰も知らないといわれています。ただその誕生秘話というべきエピソードは有名なものが伝わっています。

フランスのロックフォール村にあった洞窟で羊飼いの青年がお昼を食べていたところ、近くを通りかかった娘さんの歌声に心を奪われ、お弁当のチーズサンドイッチをそこにほったまま追いかけて行ってしまいました。しばらくして青年が戻ってきたところ、パンもチーズも青カビが生えていて、それでも青年はとてもお腹が空いていたので思い切って食べてみたところ、チーズはとても美味しくなっていた、というもの。

お話しの真偽はともかく、このロックフォールの洞窟は現在もあり、すべてのロックフォールは今でもこの洞窟で熟成されています。

→ロックフォール洞窟

古いチーズなので昔から模造品が出回ることも多く、15世紀にシャルル6世はロックフォール村以外の人々がロックフォールを製造することを禁止し、シャルル7世の時代には模造品を作った者を罰する法律もできました。

ロックフォールは他のブルーチーズと異なり、羊乳で作られています。昔は牛乳や山羊乳をまぜることもあったそうですが、すべて1925年にA.O.C.認定された際に禁止されました。 現在は羊乳を使用し、ロックフォール村の洞窟で熟成されたものしかロックフォールを名乗ることはできません

ロックフォールはブルーチーズの中でも青カビの入り方が最も大胆で、塩味の刺激も強く、羊乳ならではのコクがあり、通好みだと言われます。店頭で選ぶ際は、断面にカビの生えている穴が大きく開き、胞子がしっかり立っているものがよいとされています。