サント=モール・ド・トゥーレーヌ Sainte-Maure de Touraine
- 分類:シェーブルチーズ
- 産地:ロワール地方(フランス)
- 乳種:山羊乳(無殺菌乳のみ)
- 熟成期間:10日間以上
- 形状:バトン型
- 直径:約4~5cm
- 長さ:14~17cm
- 重さ:250g
- 脂肪:45%以上
- 美味しい季節:春夏
■解説■
丸太棒のような見た目が印象的なシェーブルチーズです。
ロワール地方はシェーブルチーズ最大の産地で、多くの名品を生み出しています。またワインの産地としても知られ、ミネラルたっぷりの土壌は山羊の食事にも良い影響を与えています。
表皮には木炭粉がまぶしてありますが、これは山羊乳の酸味を中和させるためと、湿気を吸収させるため、そしてチーズの保存を助けるためです。木炭の上からうっすらと天然の白カビと青カビも育ってきます。シェーブルチーズはこういった木炭粉をまぶしたものが多くあります。
そして生地の中央にはライ麦の藁が一本貫いており、これは山羊乳のチーズは組織がもろいので壊れるのを防ぐためと、チーズの呼吸を助ける意味があります。現在はEU(欧州連合)が定めた P.D.O.(原産地名称保護制度/Protected Designation of Origin)によってこの藁を入れることが義務付けられています。
画像をご覧いただくと片方が微妙に太いのがおわかりいただけるかと思いますが、食べるときはフォークなどで本体を押え、食べる分だけ藁をまわしながら引っ張って抜き取り、この太い方から輪切りにして食べていきます。ここで注意するのは、一番端の部分は残しておき、保存するときは断面に蓋をするように当てて乾燥を防ぐことです。
味は若いうちはレモングラスのような爽やかな酸味があり、シェーブルチーズが苦手な方でも食べやすいです。熟成が進むと水分が抜けて硬くなり、ナッツの香りとミルクのコクが強くなってきます。