フランス産ですが、オランダのエダムチーズと同じ製法で作られています。というのは17世紀にフランスが外国製品に高い関税をかけて実質輸入禁止にした時期があり、そのときにオランダのエダムチーズが輸入できなくなり、同じものを国内で生産するようになったのがそもそもの起源です。
日本では2005年に内閣総理大臣の小泉純一郎氏が衆議院解散回避の説得に訪れた森喜朗氏にこのチーズを振る舞い、森が「ひからびたチーズを出された」と呆れた発言をしたことで広く知られるようになりました。
ミモレットは熟成度合いに呼び名があり、
- 3ヶ月以上を「ジュンヌ(若い/jeune)」
- 6ヶ月 以上を「ドゥミ・ヴィエイユ(半熟/demi-vieille)」
- 12ヶ月以上を「ヴィエイユ(完熟/ vieille)」
- 18ヶ月以上を「エキストラ・ヴィエイユ(超熟/extra vieille)」
と呼ばれ、若いうちから十分な旨味はありますが、18ヶ月を越すとカラスミと味噌がまざったような濃い味わいになります。生地もしっとりとしたものからパサパサに硬くなり、まさに森元首相が言った「ひからびたチーズ」状態になります。ミモレットは硬くなるほど風味が増すので、かなり美味しい段階だったのではないでしょうか。
チーズの熟成方法にもいろいろありますが、このミモレットは珍しくダニで熟成させるチーズとして知られています。表皮に細かな穴が無数に空いていて、粉がいっぱい吹いているミモレットはまだダニが生きて活動している証拠。気持ち悪いなどと言わないで、そういう個体を選ぶようにし てください。
ちなみに2013年3月にアメリカの食品医薬品局は、このチーズダニの存在を理由に輸入を禁止しました。このことに対してアメリカの輸入業者や消費者は猛烈な抗議を行っているそうです。