Lesson9-4 チーズの塩分について

チーズに含まれる成分を考える上で、脂肪の次に気になるのが塩分でしょう。現代の日本人の食生活で、脂肪やコレステロールなどよりはるかに問題なのが、塩分のとり過ぎだと言われています。

白カビチーズには約2%ハード系のチーズには約2%〜4%青カビチーズは4%近くの塩分が含まれています。硬いチーズほど水分が蒸発しているので塩分濃度が高くなるのは何となく分かりますが、青カビチーズの塩分濃度の高さは生地のやわらかさに対してやや高めです。

 

実は青カビチーズの塩分が高いのには理由があるのです。

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青カビは好気性菌ですので、青カビがよく繁殖するように生地に空気穴を穿ちます。空気の通りがよいと雑菌が繁殖しやすくなります。そこで悪玉菌の繁殖を抑えるために塩分濃度を高くする必要がある、というわけです。

青カビチーズやハード系のチーズの塩分濃度が気になる方は、そのまま食べるのはほどほどにして、ドレッシングと合わせてサラダにかけたり、グラタンやピザに乗せたり、肉料理のソースと混ぜたり等、調味料としての使い方を中心に楽しむのがよいでしょう。

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フェタチーズとスイカのサラダ

 

■Lesson9-4 まとめ■

  • チーズに含まれる塩分はその種類によって異なり、白カビチーズには約2%、ハード系のチーズには約2%〜4%、青カビチーズは4%ほどの塩分が含まれる。
  • 生地の水分量の割に青カビチーズの塩分濃度が高いのは、青カビチーズを熟成させるために空気の通りを良くすると雑菌が繁殖しやすくなるため、悪玉菌の繁殖を抑えるために塩分濃度を高くする必要があるからである。
  • チーズの塩分の摂取が気になる場合は、調味料としての使い方を中心に楽しむのも1つの楽しみ方である。