チーズプラトー作りの第一歩はまず計画することから
チーズプラトーと言っても個人や家族との日々の食卓で楽しむものから、パーティーで出すもの、レストランなどのプレゼンテーション用など規模はいろいろありますが、ここでは最も活用するシチュエーションが多く実用性の高い、お友達などゲストを呼んで家でちょっとしたパーティーを開催する場面を想定したチーズプラトーの作り方をマスターしていきます。
まず考慮に入れる要素
まず考慮に入れる要素としては以下の点があります。
- ゲストは何人か?
- 予算はいくらか?
- パーティーの形式は?(立食または着席)
上記が決まったらそれに合わせていよいよチーズ選びです。チーズを選ぶポイントをまとめると以下のようになります。
チーズを選ぶ時のポイント
- 何種類くらいがよいか?
- 今の季節は?
- 何かテーマはあるか?
- メインの食事は何か?
- 飲みものは何か?
これらを考慮することで、チーズだけが孤立することなくおもてなし全体のセンスと質が上がります。テーマを変える事でチーズがメインのパーティーでも全く新しい雰囲気で楽しめるようになります。
盛りつけのスタイルについて
パーティーでチーズを提供する際、盛りつけのスタイルは2つあります。
ひとつは下のようなビュッフェ形式。チーズをひと口サイズに切って並べるパターンです。立食パーティーなどに適していますが、チーズを取り扱うホストがいれば必ずしもこのスタイルにする必要はありません。
もうひとつのパターンは下のように、チーズのブロックを並べ、パーティー中にその都度ホストがカットしてゲストに提供する形式です。チーズプラトーというとこちらのパターンが一般的です。
ブロックをそのまま並べてその都度切るスタイルの方がチーズが乾燥しにくく、余ったら保存しやすくなりますし、何よりチーズの原型がわかるので、見た目からもチーズの楽しさが伝わってきます。チーズソムリエとして本講座でマスターして頂くのは、こちらのスタイルです。ホストとしておもてなしのしがいもあります。
チーズの量と種類について
チーズを選ぶ前に、だいたいの量とチーズの種類を決めておきましょう。
目安としては、下記の通りです。
- ゲストの数が10人未満・・・チーズの大きめのブロックが3個から5個
- ゲストの数が10人以上・・・チーズの大きめのブロックが5個から7個
- ゲストの数が15人以上・・・チーズの大きめのブロックが9個から11個
これくらいの数が妥当です。グラム数の目安としては一人当たり150gくらいあればかなり余裕があります。種類に関しては多ければ多いほど楽しいですが、あまり目移りしてしまってもどれを食べてよいのか迷うことにもなりかねませんので、だいたい3種類くらいから考えていくのが妥当です。
多ければよいというものでもなく、1種類のチーズでも、カットの仕方、付け合わせる食材、加熱するなどの加工の仕方でバラエティ感を出すことがでるので、ちょっとしたパーティーなら5種類もあれば十分です。3〜5種類くらいを目安に選んでみてください。
また、フランスではチーズプラトーのチーズの数は奇数のほうがよいという考え方があります。理由は奇数の方が見た目がバランスよく見えるからです。日本の生け花も奇数が基本ですが、それと同じことです。ただこれはそういうルールがあるということではありませんので、気にする必要はありません。ちょっとしたコツとして迷ったときなどに参考にしてみてください。
■Lesson11-2 まとめ■
- チーズプラトーを作るためにまず最初にすることは、計画を立てることである。様々な要素をまず考え計画することで、みんなをより楽しませるプラトーづくりができる。
- ゲストの人数、予算、立食か着席かなどのシチュエーションなどを考慮して計画するとよい
- またチーズを選ぶ際には、何種類くらいがよいか、今の季節、何かテーマはあるか、メインの食事は何か、飲みものは何かなどを考慮するとよい。
- パーティーでチーズを提供する際、盛りつけのスタイルは2つあり、1つはビュッフェ形式。もう1つはチーズのブロックを並べ、パーティー中にその都度ホストがカットしてゲストに提供する形式である。
- ビュッフェ形式はチーズをひと口サイズに切って並べるもので、立食パーティーなどに適している。チーズを取り扱うホストがいれば必ずしもこのスタイルにする必要はない。
- チーズプラトーでは取り分ける形が一般的で、その都度切るスタイルの方がチーズが乾燥しにくく、余ったら保存しやすくなり、何よりチーズの原型がわかるので、見た目からもチーズの楽しさが伝わってくる。
- 用意するチーズの分量と種類は人数や予算によって変わるが、グラム数の目安としては一人当たり150gくらい、種類はだいたい3種類くらいから考えるとよい。