チーズは主役にもなれば名脇役にもなれる食材です。メインの食事にチーズをたっぷり使ったら、前菜はチーズを使わないあっさりしたサラダ、食後のデザートはカットしたフルーツなどにすると、くどくなりません。バランスを考え、食生活のどの場面でチーズを活躍させるかを工夫するのも、美味しいチーズ生活の秘訣と言えます。
【タルティフレット(Tartiflette)】
18世紀フランスの料理家フランソワ・マシアロの著書『宮廷とブルジョワジーの料理』に初めて登場する、オート=サヴォワ県の郷土料理です。地元のセミハードチーズ、ルブロションを使いますが、もちろん他のセミハードチーズも使えます。
■材料(4〜6人分)
- じゃがいも 2kg
- オリーブオイル 大さじ1
- 玉ねぎ(大) 2個(薄くスライス)
- 豚バラ肉のベーコン 500g(さいの目切り)
- ワイン 小さめのコップ1杯(サヴォワ地方産のワインがおすすめ)
- 大きめのにんにく 1片
- クレームフレーシュ 大さじ8(なければサワークリームと生クリームを半々で混ぜる)
- ルブロション 1kg(たんざく状に切っておく)
- 無塩バター 50g
- パルメザン(粉チーズ) 200g
■レシピ
- じゃがいもを茹でて皮を剥き、1cmくらいのサイコロ状に切る。
- フライパンでオリーブオイルを熱し、たまねぎをきつね色になるまで炒め、別の容器に移しておく。
- 同じフライパンに豚バラ肉のベーコンを入れ、中火でほどよく焦げ目が付くまで炒める。
- 3を箸でつまんでキッチンペーパーの上にのせ、余分な油をとりのぞいておく。
- 同じフライパンに1と2を入れ、静かに揺り動かしながら2分炒める。
- 白ワインをそそいで、さらに1〜2分、弱めの中火で炒める。
- にんにくを半分に切り、その断面でグラタン皿の内側をよくこする。
- にんにくを押しつぶして6に加える。
- グラタン皿の内側にクレームフレーシュを薄く塗る(少し残しておく)
- グラタン皿に6のじゃがいもと玉ねぎを少し入れ、その上に4の豚バラ肉のベーコンを少しちらし、さらにその上にルブロションを少しちらす。これを繰り返し、最後はじゃがいもと玉ねぎが一番上にくるようにする。
- バターをいくつかのカケラにして10の上にちらし、クレームフレーシュの残りをたらす。そしてその上からパルメザンをかける。
- 200度に熱しておいたオーブンで25分間、チーズがこんがりとするまで焼いて出来上がり。