ペラルドン Pélardon
ペラルドンは、アルプス山脈近くのセヴェンヌ地方で作られる小さな 山羊乳チーズの総称です。
ペラルドンには、ペラルドン・デ・セヴェンヌ、ペラルドン・ダルティエ、ペラルドン・ダンドゥーズなど幾つかの種類があります。
テイストの特徴
ぎゅっと詰まったクリーミーなテクスチャーが特徴で、濃厚な乳とナッツの風味があり余韻ある後味も楽しめます。外皮は薄く柔らかでしわが多く、熟成が進むと自然のカビが繁殖します。
Let’s eat!
ワインを合わせるなら、フルボディの赤ワインがおすすめです。軽くグリルするかオーブンで焼いて食べましょう。
- フランス: ラングドッ ク= ルシヨン地方
- 熱成 :2~3週間
- 重量と形状 85~125g、円盤形
- 大きさ :直径6~7cm、高さ2.5cm
- 乳種 :山羊
- タイプ: ソフト
- 生産者: 複数
ルブロション・ド・サヴォワ Reblochon de Savoie
1976年にAOCを取得したセミハードチーズです。
ルブロションは歴史の断片そのものとも言われるほど、地域特有の地質や固有種の牛、土地の人々を反映する存在です。古くは13世紀からアルプスで夏の時期に作られていたルブロションですが、フランス革命後世界に広く知られるようになりました。
かつて飼育する牛の搾乳量に基づいて納税を行っており、農民たちが税金を逃れるために役人のチェックの後で2回目に搾った乳から作られていたのがルブロションだったという逸話が残っています。名前の語源となった「ルブロシェ」はサヴォワ語で「再搾乳」を意味します。そのような経緯から、ルブロションは農家が自分たちで食べるためだけに製造されていました。
テイストの特徴
若いチーズは甘味が豊かで、熟成と共に甘味から香ばしいクルミの風味や高原の花のフレーバーに変化していきます。身はしなやかかつクリーミーであり、とろけるようなテクスチャーが特徴です。農家製のフェルミエチーズは、より濃厚で複雑な香りと農家のアロマが楽しめますが、強烈すぎることはありません。
Let’s eat!
地元産のすっきりとした白ワインや、軽めのビール、甘口のシードルとのマリアージュは最高です。またメルローなどのタンニンが少ない柔らかなな赤ワインと合わせてもよいでしょう。
カンパーニュと生ハム、ガーキンという小さいキュウリのピクルスと一緒に食べるのが定番です。また、非常に綺麗に溶けるので、スープのトッピングにしたり、生クリームと混ぜてポテトのソースにしたり、パンや野菜と一緒にグリルしたりしても最高においしくなります。
- フランス :ローヌ=アルプ地方
- 熟成 :4~12週間
- 重量と形状: 240~550g、円形
- 大きさ :直径 9~ 12cm、高さ3c m
- 乳種 :牛
- タイプ :セミハード
- 生産者 :複数
ピコドン Picodon
1983年にAOCを取得した山羊乳のチーズです。
アルデシュやドローム周辺の山々の牧草地の草は強い香りと風味を持ち、最高の品質の乳がとれると世界的にも有名です。その草や低木の葉を食べて育つ山羊の乳で作られるのが、このピコドンです。
テイストの特徴
山羊が食べたものが反映されているため、スパイシーなフレーバーが特徴です。身はかなり乾燥しているため、なめるようにしながら風味を味わうとよいでしょう。
Let’s eat!
合わせるワインは、清々しい美味しさのあるフルボディの赤か白がお勧めです。サラダに合わせると美味しく頂けます。
- フランス :ローヌ=アルプ地方
- 熟成: 1カ月
- 重量と形状: 115g、円形
- 大きさ :直径7.5cm、高さ2.5cm
- 乳種: 山羊
- タイプ:シェーブル
- 生産者:複数
プリニー=サン=ピエール Pouligny-saint-pierre
1972年にAOCを取得した山羊乳のチーズです。
その特徴的な形から「ピラミッド 」や「エッフェル塔 」とも呼ばれています。青灰色のカビに覆われた外皮は、乾燥しており微かににでこぼこしています。
テイストの特徴
わらのアロマと、アルプス山脈に生息する山羊の乳のフレーバーを持ち、中身はしっとりとして柔らかく、崩れやすいのが特徴です。味わいが熟成によって変化し、酸味から塩味、さらに甘味へと変わっていきます。
Let’s eat!
チーズプラトーに最適なチーズですので、ぜひ一品に加えてみましょう。グリルしてもとても美味しく頂けます。ワインを合わせるなら、フルーティーなシュナンやソーヴィニヨンなどがお勧めです。
- フランス:サントル地方
- 熟成:3~5週間
- 重量と形状:200g ピラミッド形
- 大きさ:直径7.5cm 高さ8㎝
- 乳種:山羊
- タイプ:シェーブル
- 生産者:複数
リゴット・ド・コンドリュー Rigotte de Condrieu
2008年にAOCを取得した山羊の乳から作られるチーズです。
多くのリゴットは牛乳から作られますが、山羊の乳から作られるこちらは非常に珍しいフェルミエチーズで、とても長い歴史を持ちます。
テイストの特徴
ミルキーな味わいで、こくのある身には、蜂蜜やアカシアのアロマが感じられます。強烈な風味はなく、外皮は自然に形成されます。
Let’s eat!
軽くフルーティーなワインと相性がよいので、コート・デュ・ローヌ地区のものなどを合わせてみるとよいでしょう。
- フランス: ローヌ=アルプ地方
- 熱成 :2週間
- 重量と形状: 60g、円形
- 大きさ: 直径4cm、高さ3cm
- 乳種: 山羊
- タイプ:ソフト
- 生産者:複数