Lesson15-8 チーズ図鑑・イタリア①

アジアーゴ Asiago

Carlo Villa/Shutterstock.com

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公式に認可された生産地のみで作られるPDO認定チーズで、アジアーゴ高原と同じ名前を持ちます。
これには2種類のチーズがあり、低地の牧草地で作られたセミハードチーズはアジアーゴ・プレッサートといい、不揃いな穴があいているのが特徴です。もう1つは高地の牧草地で飼育された牛の乳を使用するハードチーズで、こちらはアジアーゴ・ダッレーヴォと呼ばれています。

テイストの特徴

アジアーゴ・プレッサートはフレーバーが豊かで、塩味が若干強めなのが特徴です。アジアーゴ・ダッレーヴォはより乾燥しており、刺激あるスパイシーな味わいが特徴で、噛むと崩れるほどもろい身になっています。

Let’s eat!

ワインを合わせるなら、トルコラート・マクランやフリウリのコッリ・オリエンターリのカルベルネ・ソーヴィニョンなどが最適です。

  • イタリア:トレンティーノ=アルト・アディジェ州
  • 熟成:20~40日
  • 重量と形状:11~15kg 円形
  • 大きさ:直径30~40㎝、高さ11~15㎝
  • 乳種:牛
  • タイプ:セミハード
  • 生産者:複数

 

ビット Bitto

Scisetti Alfio/Shutterstock.com

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PDO認定チーズで、その名前はビット川に由来しています。
夏の間に山岳の酪農場やカレックと呼ばれる石造りの避難所で製造されるこのチーズは、製造場所で熟成を開始し、低地のチーズショップの貯蔵庫でさらに時間をかけて熟成させることでようやく完成します。その熟成期間は最長で10年となる事もあります。

テイストの特徴

熟成期間により味が変化し、若いチーズにはマイルドなフレーバーがあります。熟成6ヶ月をすぎると、ナッツの風味とほのかなキャラメルの風味が加わります。

Let’s eat!

料理に使用されることが多く、平たいパスタのピッツォッケリや、そば粉の小さなフリッターであるシャットなどの地元料理にお勧めです。

  • イタリア:ロンバルディア州
  • 熟成:70日 ~ 1年
  • 重量と形状 :8~25kg、側面が凹んだ平らな車輪形
  • 大きさ: 直径50cm、高さ9~12cm
  • 乳種 :牛および山羊
  • タイプ ハード
  • 生産者 複数

 

ブラ Bra

チーズフェスティバルが行われることで有名な街ブラのPDO認定チーズです。ブラにも2種類のチーズがあり、45~60日熟成させたセミハードチーズのブラ・テーネロと、熟成期間が6ヶ月以上のブラ・ドゥーロと呼ばれます。
一般的には低地で飼育された牛の乳が使用されますが、羊や山羊の乳が少量含まれる場合もあります。

テイストの特徴

ブラ・テーネロはマイルドで柔らかなほどよい香りのチーズです。一方ブラ・ドゥーロには、下を刺すようなピリっとした独特の刺激があります。

Let’s eat!

ワインを合わせるなら、ブリッコ・デルッチェローネの赤やガヴィ・ディ・ガヴィの白ワインなどがお勧めです。ブラ・テーネロはメインデッシュとして頂いたり、ブラ・ドゥーロは細かく刻んでパスタにかけても美味しく頂けます。

  • イタリア:ピエミンテ州
  • 熟 成 :1~ 2力月 8~ 9カ月
  • 重量と形状: 5~9kg 平らな車輪形
  • 大きさ: 直径 30~40cm、高さ 7~ 9cm
  • 乳種 :牛
  • タイプ :セミハード
  • 生産者 :複数

 

カチョカヴァロ Caciocavallo

Enki Photo/Shutterstock.com

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イタリアのチーズ製法の基本であるパスタフィラータ、なたはストレッチカードの原型ともいえるセミハードチーズです。日本でも最近人気が高まっているチーズです。
主にイタリア南部で製造されていますが、地域によって羊、山羊、牛、水牛など異なる乳を使ったり、燻製にするなど様々なバリエーションがあります。

テイストの特徴

熟成期間の最初の30日程は、バターの風味がする甘くミルキーな味ですが、90日を過ぎるとアクのような刺激が感じられるオイリーなフレーバーとなります。

Let’s eat!

カンパーニュなどの素朴な田舎パンとの相性が抜群です。ワインを合わせるなら白のスパークグなどがよいでしょう。

  • イタリア :全域
  • 熟成: 数日~1年
  • 重量と形状 :1~10kg、球形
  • 大きさ :直径11~20cm、高さ23cm
  • 乳種:主に牛、または羊や山羊、水牛
  • タイプ:セミハード、ハード
  • 生産者:複数

 

カチョカヴァロ・シラーノ Caciocavallo Silano

中世に考案されたから14世紀にはすでにイタリアで親しまれるようになった牛の乳を用いたPDOを取得しているセミハードチーズです。
その人気は今でも高く、若いチーズは明るい麦わら色で、熟成が進むと茶色に変化します。

テイストの特徴

若いものはカチョカヴァロ特有のミルキーなバターの風味があり、熟成するとぴりっとした刺激がまします。カードを練って成形するチーズの典型であり、小さくまばらな目があります。

Let’s eat!

ワインと合わせるなら、グレコ ・ディ ・ビアンコ ・メリッサなどの白ワインやロザート・ディ・スカヴィーニャ などのロゼとのバランスがよいでしょう。伝統的な食べ方には、メインデッシュとして使用されたりまたパスタの詰めものにも使用されいます。

  • イタリア: バジリ力一タ州カラブリア 州、カンパ二ア州、モリーゼ州、プーリア州
  • 熟成: 1カ月~1年
  • 重量と形状 1~2.5kg、各種
  • 大きさ:直径19㎝、高さ9㎝
  • 乳種:牛
  • タイプ:セミハード
  •  生産者:複数