Lesson3-1 ナチュラルチーズとプロセスチーズの違い

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Lesson2では、チーズの製法を学んできましたが、これまでのチーズは「ナチュラルチーズ」に分類されるものです。さて、もう1つ「プロセスチーズ」という言葉も聞いたことがあるでしょう。プロセスチーズとはいったいどのようなものなのでしょうか。また、これらの違いについて、ここでしっかりと把握しておきましょう。

ナチュラルチーズとプロセスチーズ

チーズの最も大きな分類として、「ナチュラルチーズ」「プロセスチーズ」という2つのカテゴリによる区分けがあります。

Lesson2でにチーズはその製造方法によって莫大な種類が存在すると書きました。これらは全てナチュラルチーズのことを指しています。

それではプロセスチーズとは何なのか? 簡単に説明すると、プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを1種類もしくは2種類以上、砕いて加熱し溶かして乳化させ、固め直したものの総称です。これによってチーズ中に生息する微生物が死滅し、熟成が止まり安定した品質のチーズができあがります。つまりプロセスチーズとは、ナチュラルチーズを原料として、保存しやすく加工したものということになります。

プロセスチーズの原料となるナチュラルチーズは、前項で少し名前が出たゴーダチーズやチェダーチーズなどが最も多く使われています。

それぞれのメリット・デメリット

ナチュラルチーズ微生物が生きているのでチーズ独特の複雑な風味と味わいがあり、さらに年月とともに熟成が進んでそれらの風味や味わいが変化していきます。
対してプロセスチーズ加熱殺菌してあるのでこれ以上、熟成が進まず、味も変わらず、安定した品質のまま長く保存できるメリットがあります。そのかわりナチュラルチーズのような複雑な風味も失われてしまっています。

■Lesson3-1 まとめ■

  • プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを1種類もしくは2種類以上を使用し、砕き加熱し溶かして乳化、固め直したものの総称であり、ナチュラルチーズを原料として、保存しやすく加工したものである。
  • プロセスチーズ中に生息する微生物が加工の過程で死滅することで、熟成が止まり安定した品質のチーズとなる。
  • プロセスチーズの原料となるナチュラルチーズは、ゴーダチーズやチェダーチーズが多く使用されている
  • ナチュラルチーズは微生物が生きているためチーズ独特の複雑な風味と味わいがあり、年月とともに熟成が進むことで風味や味わいが変化する。
  • プロセスチーズは加熱殺菌してあるので熟成が進まず、味も変わらないため安定した品質のまま長く保存できるメリットがある。