Lesson2-4 チーズの製法③ 固まったミルクを寸断し、凝乳から乳清を排出させる

カードとホエイ

ミルクにレンネットを加えると、次第に水分をたっぷり含んだ柔らかい固まりになってきます。 この固まりの部分を「カード(凝乳)」、水分を「ホエイ(乳清)」と呼びます。

ミルクが固まってきたら、次は固まったミルクを寸断(カッティング)し、カードからホエイを排出させていきます。カードとホエイが完全に分離していない状態のものをそのままスプーンですくって食べる「ジャンケット」というイギリスのデザートもあります。(詳しくはチーズコラム①参照)

 

カッティングについて

ミルクが固まると、「カッティング」と呼ばれる作業に入ります。これは固まったミルクを特殊な寸断器具で細かくサイコロ状に切り刻むことにより、カードの凝縮とそれに伴うホエイの排出を促すためです。

ホエイが排出されたカードはどんどん凝縮して結束を固め、きれいな乳白色のチーズの固まりになってきます。前述しましたが、これをこのままお湯で練って商品にしたものがモッツァレッラチーズ生クリームを入れて練るとクリームチーズになります。これらのチーズを総称して「フレッシュチーズ」と呼びます。

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また排出されるホエイはリコッタチーズの原料となります。(詳しくはチーズコラム②参照)

フレッシュチーズ以外のチーズは次の工程が待っています。

 

■Lesson2-4 まとめ■ 

  • ミルクにレンネットを加えると、水分を含んだ柔らかい固まりの「カード(凝乳)」、水分の「ホエイ(乳清)」に分離する。
  • 「カッティング」とは固まったミルクを特殊な寸断器具で細かくサイコロ状に切り刻む作業で、これによりカードの凝縮とそれに伴うホエイの排出を促す。
  • ホエイが排出され凝縮しきれいな乳白色のチーズの固まりになったものを、お湯で練ったものがモッツァレッラチーズ、生クリームを入れて練ったものがクリームチーズとなる。